コラム

Column

デジタルサイネージと緊急地震速報~災害時におけるデジタルサイネージの在り方~

2016.10

皆さんは緊急地震速報と聞いて、どんな状況を思い浮かべますでしょうか。
居間でテレビを見ているところでしょうか?
電車でスマホをいじっているところでしょうか?
いずれにせよ、多くの方がスマートフォンかテレビ、ラジオ等を思い浮かべたと思います。

緊急地震速報の発報の仕方も含め、2011年3月11日以来、
私たちの社会で地震に対する向き合い方は大きく見直されてきました。
それらの共通項とは、あらゆる「可能性」に備えることです。

その変化は、デジタルサイネージの世界においても影響をもたらしています。
それはデジタルサイネージと、緊急地震速報などの災害情報発信システムとの連動です。

今、「そんなのスマホでも緊急地震速報流れるし……。」とお思いになりましたか?

確かにその通りです。
スマートフォンがある今、あらゆる情報がそれ一台で手に入ります。
単に情報が手に入ればいいのであれば、スマートフォンで十分ですよね。

しかし2016年現在のスマートフォンの地震速報機能では、避難先や経路の案内まではできないのが現状です。

スマートフォンと違い、デジタルサイネージはロケーションが固定しています。その公共性を生かし、様々な「可能性」を考慮した上で、より多くの情報を発信していくことができます。
単純なコンテンツループのデジタルサイネージでは不可能ですが、ネットワークタイプのデジタルサイネージと緊急地震速報を連動させると、震源や震度などの情報提供にとどまらない、注意喚起や避難誘導の役割までも担うことができます。

「デジタルサイネージ」=「電子看板」ではないのです。

当社における、災害時を見据えたデジタルサイネージの一例をご紹介いたします。
2012年4月1日より清涼飲料水の自動販売機と併設した緊急地震速報対応型デジタルサイネージの提供を開始しております。

このデジタルサイネージは、震度4以上の地震が発生した場合に、気象庁からの発報を受けて地震の警告映像をディスプレイに表示する仕組みとなっています。

緊急地震速報と連携した自動販売機
<オフィス設置の自販機サイネージ>

主な特長は以下の5点です。


① 平常時は、導入した施設や店舗のオリジナル映像などの放映が可能
② 震度4以上の地震が発生した場合は、気象庁からの発報を受け
強制的且つ事前に緊急地震速報の警告映像をディスプレイに表示
③ クラウド型サービスなので、サーバ構築などの初期投資が不要
④ 映像コンテンツの配信管理アプリケーションを提供しますので、
映像配信はお持ちのPCにて配信可能
⑤ 専用の映像放映端末も提供するので、映像表示機(ディスプレイ・プロジェクター)に
接続するだけで、デジタルサイネージに必要な環境が整う


スマートフォンでの地震速報は、主に「一般利用」ですが、当社が提供している地震速報は「高度利用」であり、情報の精度が違います。
震源と各設置ロケーションとの距離から震度を計算し、震度4以上の地震が発生すると判断されたロケーションでのみアナウンスが表示されます。地震到達後に震度を告知することではなく、地震が到達する前に避難喚起をすることが目的です。

またTVと連携させたソリューションを用いて、緊急地震速報を連携させることにプラスして、緊急時にNHK放送を自動放映させるようなことも可能です。

近年では、外国人観光客の方が増加しています。
地震大国と言われる日本においては、日本語がわからない、地震というものに慣れていない方々に対して、公共の場で多言語で災害情報をリアルタイムに発信することも必要なことではないでしょうか?

当社ではこのように単にサインのデジタル化のみにとどまらず、ネットワーク化と公共性を生かし、災害時にも目を向けた実用的なデジタルサイネージのご提案をすることができます。
ロケーションに応じた適切な災害コンテンツとの連携は、その設備を持つ施設の価値をも向上させることができるのです。

クラウドポイントでは、社会貢献のひとつとして、デジタルサイネージを活用した仕組みづくりや、その普及にも力を注いでいます。

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