コラム

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透明OLEDディスプレイについて

2025.01

透明OLEDディスプレイは、透明なガラス上に動的コンテンツや静止画、またはインタラクティブな情報を表示する
革新的な次世代ディスプレイ機器です。

ディスプレイ画面そのものが透けて見えるため奥にあるものとディスプレイを重ねて表示し、ユーザーに新たな体験や
映像表現を描画する最新デバイスとして近年注目されています。
 

今回はこの画期的な透明OLEDディスプレイについて、触れていきたいと思います。 

 


目次

・透明OLEDディスプレイとは 

・透明OLEDディスプレイの特徴 

・透明OLEDディスプレイの活用方法 

1.空間演出 

2.プロモーション

3.情報伝達 

・まとめ 


 

透明OLEDディスプレイとは

透明OLEDディスプレイとは、OLED(Organic Light Emitting Diode)と呼ばれる電流を流すと自ら発光するLED
(発光ダイオード)を利用した、自己発光型ディスプレイのことを指しています。 

透明有機ELディスプレイと呼ばれることもあり、従来の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)とは、
発光の仕組みが大きく異なります。

 液晶ディスプレイ (LCD)は、テレビやPCモニター、スマートフォンなどの電子機器で使用されている液晶を用いて光を制御し、映像を表示するディスプレイ技術です。 液晶自体は光を発しないため、外部から光を当てるバックライトが必要であり、その上にカラーフィルタや液晶、偏光フィルタを配置して、ディスプレイ上に映像を表示しています。

 一方透明OLEDディスプレイ (OLED)は、自ら光を発する有機発光ダイオードを使用したディスプレイ技術であるためバックライトやカラーフィルタが不要です。
そのため、透明なガラスやアクリル板にOLEDを搭載することができ、従来の液晶ディスプレイよりも薄型コンパクトな設計や鮮やかな色彩と高コントラストな描画を実現しています。 

 

透明OLEDディスプレイの特徴

透明OLEDディスプレイには、主に次のような特徴が挙げられます。 

 

1.高透明度による優れた透過性 

ガラスのような高い透明度を有しているため空間との親和性が高く、文字や映像がまるで宙に浮かぶように
見せることができます。また、従来の液晶ディスプレイでは隠れてしまう部分が透けて見えるため、広い視野角を持ち、
どの角度から見ても安定した描画表示が可能です。
 

 

2.高彩度・高コントラストによる表現力 

従来の液晶ディスプレイは常にバックライトを点灯し、液晶とフィルタを透して色を表示しているため、完全な黒色を表現することが難しく、
色の表現においては一定の限界がありました。
 OLEDでは、各ピクセルに搭載したOLEDが独立して発光するため、黒を表示したいピクセルは消灯することで、
完全な黒色を表現できます。そのためコントラスト比が非常に高く、自然色に近い鮮やかな色彩表現が可能となります。
 

 

3.薄型・軽量で使いやすい 

透明OLEDは、OLED技術が本来持つ薄型の特徴を維持しながら透明性も持っているため、非常に薄く、
軽量なディスプレイです。

これにより従来よりも天吊りや壁面埋込などの設置がしやすくなり、空間演出の幅が広がります。 

 

4.現実世界とデジタルコンテンツの境界を統合する 

透明OLEDディスプレイは、ディスプレイ自体が背景を透過するため、現実世界と画面上に映し出されるデジタルコンテンツをシームレスに統合します。 
それはまるでスマートフォンを介さず視るAR映像のように、デジタルコンテンツが現実世界と調和し、ユーザーに新しい体験を与えてくれます。 

 

5.多彩なシーンで活躍する多様性 

美術館や博物館、店舗のショーウィンドウに導入すれば、ガラス越しに展示物の情報や広告を表示でき、
視覚的に魅力的なアート表現や広告が可能になります。

バスや電車、航空機などの窓ガラス、公共スペースのインテリアに透明OLEDディスプレイを組み込めば、乗客にリアルタイムで情報やエンターテイメントを提供でき、街中の景観を活かしながら周辺情報やMAPなどの情報を配信することができます。 

 

透明OLEDディスプレイの活用方法

高い透過性や薄型でコンパクトな構造、高彩度・高コントラストを活かして、従来のディスプレイにはない
新しい可能性を提供する透明OLEDディスプレイ。 

ここでは、その活用方法の一例をご紹介いたします。 

 

1.空間演出 

シンプルで軽量設計の透明OLEDディスプレイは、ガラスパーテーションとしたり、パネル同士をマルチに組み合わせて
大型サイネージとしたり、天井から吊り下げて文字や映像が宙に浮かぶような演出を実現することができます。 
 

例えば、博物館や美術館などの展示物を保護するガラスの仕切りを透明OLEDディスプレイにすることで、インタラクティブな映像や解説を表示することができ、これにより視覚的な奥行きや新しい視覚体験が加わり、来場者により深い理解を促すことが可能です。 

 

2.プロモーション 

透明OLEDディスプレイは、ガラスウィンドウのような透明パネルの表面に簡単に組み込むことができるため、
店舗や公共の場で効果的な広告手段となります。

商業施設のショーウィンドウに透明OLEDディスプレイを組み込むことで、 展示製品と共に動的な広告やキャンペーン情報などを表示することができるため、 視覚的に惹きつける効果があるほか、従来の液晶ディスプレイよりも拡張された視野角により
視認性を高め、多くの通行人の関心を集めやすくなります。
 

 

3.情報伝達 

医療分野における透明OLEDディスプレイは、患者の情報をリアルタイムで視覚化することができ、
手術中に患者のバイタルサインや詳細情報を表示しながら、視界を妨げることなく集中することができます。
 

公共交通機関においては、電車やバスの車両内に設置することで窓を通して外の景色を見つつ、路線情報や目的地の案内、
遅延情報を確認し、移動中に便利な情報を得ることができるため、乗客の利便性が格段に向上します。
 

 

まとめ

透明OLEDディスプレイは、その独自の透明性と軽量でコンパクトな設計、高画質な特徴を活かした革新的な使い方が
期待されている次世代機器です。

透明OLEDディスプレイが持つ優れた性質はマルチな可能性を秘めており、 業種やロケーションを問わず幅広く活用できるため、今後の活躍が注目されています。 

 

「空間の可能性が広がる 透明ディスプレイサイネージ」こちらでも紹介しています。

また、YouTubeにて透明OLEDディスプレイ×パーティション×デジタルサイネージを組み合わせた
「テクノロジースマートパーティション」を公開しています。
 

→YouTubeはこちら 

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